金利のある世界で資金繰りはどう変わる!?

長く続いてきた低金利の時代が終わり、「金利のある世界」への移行。

資金繰りは「困ってから考えるもの」と思われがちですが、実際にはそうではありません。
むしろ、資金繰りは「余裕があるとき」にこそ考えておくことが大切となります。

信用金庫の持続可能な経営-「地域経済の縮小」と「金利のある世界」への対応の方向性-を読んで改めて感じたことです。

今回は「金利のある世界で資金繰りはどう変わる!?」というお話です。

※日頃からの準備が鍵となる

目次

金利上昇で資金繰りはどう変わるのか

金利が上がると聞くと、「借入の負担が増える」というイメージを持つ方が多いかもしれません。

ですが、影響はそれだけではありません。

まず、これまでの低金利時代では、
借入のハードルは比較的低く、資金調達もしやすい環境でした。
多少余裕がなくても、資金繰りに困れば借入で補うことができた場面も多かったでしょう。

一方で、金利が上昇するとどうなるか。

借入コストが上がるのはもちろんですが、預金金利が先行して上昇すれば、
金融機関自身の資金調達コストも上がっていきます。

信用金庫の持続可能な経営-「地域経済の縮小」と「金利のある世界」への対応の方向性-の「信用金庫の預金・貸出金の前年同月比増減率の推移」を見ると、預金残高は減少傾向となっています。

預金が減少しているということは、貸出に回せる資金余力が小さくなっているということが考えられます。
こういった状況を踏まえると、金融機関はこれまで以上に「貸す相手」を選ぶようになるでしょう。

資金繰りは「借りれば何とかなるもの」から「借りられるうちに整えておくもの」へと変化しているということになります。
金利上昇は単なるコストの問題ではなく、資金調達そのものの難易度を引き上げる要因になるのです。

銀行の動きが変わると何が起きるか

金利上昇局面では、銀行の動きにも変化が生まれます。

その1つは、資金の取り合いが起きるということ。
預金金利が上がることで、銀行はこれまで以上に資金を集める必要性が出てくるでしょう。

その一方で、貸出金利はすぐには上げにくいという状況があります。
既存の取引先との関係などを考えると、簡単に金利を引き上げることが難しいということも…。

結果として、銀行は「コストは上がる」「収益はすぐに増えない」という状況なってしまいます。
それに加えて、金利上昇により融資先の負担が増加することを踏まえると、
銀行は「より安全な会社に貸したい」と考えるのは自然なことといえます。

これまでと同じように見えて、実は審査が厳しくなっていく…。

例えば、

  • 経理体制が整っているか
  • 資金繰りの見通しが立っているか
  • 過去の実績に安定性があるか

こういった点が、より重視されるようになるでしょう。
資金繰りの問題は、会社の「信頼性」が大きく影響してくるのです。

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これからの資金繰りで押さえるべきポイント

では、これからの時代において、
どのように資金繰りを考えていけばよいのでしょうか。

まず1つめは、「手元資金を厚くしておくこと」です。
資金繰りは、ギリギリの状態では選択肢が限られます。
余裕があるうちに資金を確保しておくことで、いざというときの対応力が大きく変わります。

また、手元資金は返済力の担保でもあります。
融資をする側にも安心感を与えることができるのです。

2つめは、「借りられる状態を維持すること」です。
決算書や試算表を整え、銀行が安心して貸せる状態を日頃からつくっておくことが重要となります。
これからの資金調達は、申込みをした瞬間に始まるのではなく、
日々の積み重ねが、より大切になってきます。

そして3つめは、「銀行との関係を日常化すること」です。
必要なときだけ相談するのではなく、普段から情報共有をしておくことで、
いざというときの対応スピードが変わります。

金利のある世界では、資金繰りはより事前準備が重要になります。

「困ってから動く」のではなく、「困らない状態をつくる」ことが欠かせません。

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【本の出版】
中小企業経営者のための融資超入門(Kindle本)
資金繰りを考えなくていい会社のつくり方(Kindle本)


【ログ帳】
昨日は、朝にブログを更新。
その後は、1件の打ち合わせ。
午後は、外出→note執筆→税理業という流れでした。

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この記事を書いた人

廣瀬 充(ひろせ みつる)

自由に働くための土台づくりを、時間・習慣・おカネの視点から発信するひとり税理士。

独立後に実感したのは、
成果の差は才能よりも「日々の積み重ね」で決まるということ。
派手さはないが、確実に差がつく行動を重視。

おカネは会社の生命線。
利益が出ていても、手元におカネがなければ不安は消えない。
融資や資金繰りは、経営を守るための「守り」であり、挑戦するための「余白」。
困ってから借りるのではなく、余裕があるときに借りる考え方を大切にしている。

税理士/銀行融資診断士/元経理マン。

■著書
→中小企業経営者のための融資超入門(Kindle出版)。
→資金繰りを考えなくていい会社のつくり方(Kindle出版)。

大分県由布市在住。
1988年10月1日生まれ。
ブログ毎日更新。
メルマガ毎日更新。

妻と5人の子どもがいる、にぎやかな家庭。

詳しくはプロフィール

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