銀行に聞かれる【資金使途】【返済原資】【将来の見通し】

融資の申し込みの際に、必ずと言っていいほど聞かれる「3つの質問」。

• 資金の使いみち（資金使途）
• どうやって返すのか？（返済原資）
• 将来の見通し（今後の動向）

これらを明確にしておく必要があります。
必要な準備ができてこそ、融資を円滑に受けることができるようになるのです。

今回は「銀行に聞かれる【資金使途】【返済原資】【将来の見通し】」というお話です。

資金使途：資金の使いみち

1つめは、資金使途（資金の使いみち）です。

資金使途というと、「運転資金」と「設備資金」に大別されます。
ただ、運転資金と言っても様々です。

• 経常運転資金：仕入から売上が入金されるまでの「立替資金」
• 増加運転資金：売上増加に伴う運転資金の増加分
• 納税資金：納税で手元資金を減らさないための融資
• 賞与資金：手元資金を安定させるための賞与の資金など

ただ「運転資金」というだけでは、説明に欠けてしまいます。
なぜ運転資金が必要なのかを明確にしておきましょう。

また、銀行に説明をする際は、根拠となる資料や数字を準備しておくことも大切です。
「なんとなく」ではなく、数字を基に説明することで、
説得力が増します。

増加運転資金であれば、売上計画と資金繰り予定表を、
賞与資金であれば、賞与明細一覧といった具合です。

返済原資：どうやって返すのか？

2つめは、返済原資（どうやって返すのか？）です。

融資を受けても、「返済できない」では融資を受けることは難しいでしょう。
「どうやって返すのか？」を明確に示しましょう。

まずは、会社の返済力を確認することが大切です。
決算書の「税引後利益」＋「減価償却費」で「簡易キャッシュフロー」を確認してみましょう。
まずは、簡易キャッシュフローがプラスであることが大前提です。

そのうえで、簡易キャッシュフローと年間の借入返済額を比べてみましょう。
年間の借入返済額より簡易キャッシュフローが上回っていることで、
返済力に問題がないと判断されるのです。

また、手元資金が多いことも融資の審査では重要なポイントです。

これに加えて、将来の動向をしっかりと説明することが大切となります。
具体的には、売上計画や資金繰り予定表です。

売上計画を提示する際は、過去からの会社の動向を基に説明ができると良いでしょう。
一定時点の数字だけを見るのではなく、過去からの動きに連動していることで、
説得力が増します。

また、その計画の根拠となる契約書などを提出できると更に良いでしょう。

将来の見通し：今後の動向

3つめは、将来の見通し（今後の動向）です。

融資の審査で重要となるのは、決算書です。
まずは、実績が非常に重要となります。

決算書を見れば、過去の実績を把握することは容易です。

ですが、将来の見通しについてはどうでしょう！？
銀行は、会社の今後についても、興味があることは間違いありません。

融資は、過去の実績で返済するのではなく、
将来の利益から返済をしていくためです。

ここで注意したいのは、経営者の方の希望的観測だけで、
今後の動向を語ることです。

2つめの返済原資でも記述しましたが、
売上計画や資金繰り予定表を提出して、
根拠のある数字を基に説明できることが大切となります。

まとめ

今回は「銀行に聞かれる【資金使途】【返済原資】【将来の見通し】」というお話でした。

• 資金使途
• 返済原資
• 将来の見通し

これらは、融資を受ける際に、明確にしておく必要があります。
ただ「お金を借りたい」では、融資を受けることができません。

明確な使いみちと、根拠のある数字を基に、
返済原資や将来の見通しを説明できる準備が大切となります。

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