金融機関は棚卸資産を見ています。

棚卸資産は、貸借対照表の流動資産に計上されます。
この棚卸資産、月ごとに出すためには毎月棚卸をする必要があります。
手間がかかるので、しっかりとされていない場合も多いのではないでしょうか?

ですが、金融機関はこの棚卸資産の数字をしっかりと見ています。

目次

過大な在庫を抱えていないか?

棚卸資産には、「商品」「製品」「半製品」「仕掛品」「原材料」などがあります。
この棚卸資産を過剰に保持していないか?を確認するのです。
後述する棚卸資産回転期間を計算すれば、売上に対して何日分の在庫を保有しているのか?を確認することができます。

これを業界の平均値と比べたときに数値があまりにも大きいと以下のようなことを疑うのです。

  • 在庫が滞留して過剰在庫になっているのではないか?
  • 粉飾決算をしたことで在庫が過剰になっているのではないか?

在庫が滞留して過剰在庫になっている場合には、保管コストの確認、値下げや廃棄の検討が必要になる可能性があります。
廃棄をする場合には、特別損失として計上することを考えましょう。
また、在庫が滞留している場合には、金融機関への説明をしっかりとすることも大切です。

粉飾決算に関しては、違法行為なので絶対にしないようにしましょう。
粉飾をすると整合性のない数字が残ってしまいます。
計画通りに進んでいないときは、正直に金融機関に対して説明をすることが重要です。
そのうえで、改善案を提示するようにしましょう。

棚卸資産回転期間

棚卸資産回転期間は、「棚卸資産」÷「売上高」×365日で計算することができます。
この指標を確認することで、仕入から売上が立つまでに要する期間を確認します。

数値が低いほど在庫の滞留期間が短いとなるのです。
これを業界の平均値と比べていきます。

業種棚卸資産回転期間(月)
製造業1.61
建設業1.07
卸売業0.82
小売業0.93
不動産業4.43
※e-Stat政府統計の総合窓口 法人企業統計調査/年次別調査(2023年9月1日公開分)より抜粋

平均値を確認すれば自社がどのくらい在庫を保有しているか?を把握することができます。
期間が長ければ、保管コストや在庫の処分も検討する必要があるかもしれません。

まとめ

今回は、「金融機関は棚卸資産を見ています。」という話でした。
中小企業になると棚卸を月単位でしていない企業も多々あります。
正確な損益を出すためにも棚卸は重要ですが、在庫管理の面でも非常に重要になります。

在庫管理をしっかりとしていれば、その分金融機関からの信頼度も高くなるのです。


【編集後記】
昨日は、大分県を台風が直撃。
家族で自宅でゆっくりと過ごしました。
お昼には、パン作りを。
1kgの強力粉を全て使ったのですが、ほとんど無くなりました(笑)。

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この記事を書いた人

廣瀬 充(ひろせ みつる)

自由に働くための土台づくりを、時間・習慣・おカネの視点から発信するひとり税理士。

独立後に実感したのは、
成果の差は才能よりも「日々の積み重ね」で決まるということ。
派手さはないが、確実に差がつく行動を重視。

おカネは会社の生命線。
利益が出ていても、手元におカネがなければ不安は消えない。
融資や資金繰りは、経営を守るための「守り」であり、挑戦するための「余白」。
困ってから借りるのではなく、余裕があるときに借りる考え方を大切にしている。

税理士/銀行融資診断士/元経理マン。

■著書
→中小企業経営者のための融資超入門(Kindle出版)。
→資金繰りを考えなくていい会社のつくり方(Kindle出版)。

大分県由布市在住。
1988年10月1日生まれ。
ブログ毎日更新。
メルマガ毎日更新。

妻と5人の子どもがいる、にぎやかな家庭。

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