経営計画書というと、銀行に提出するための資料というイメージを持たれがちです。
ですが、本来の目的はそこではありません。
経営計画書は、会社の意思決定を支えるためのもの。
そして、その質が結果として事業性融資にも影響していきます。
つくられている計画書と、使われている計画書。
この違いはどこにあるのか。
今回は「使える「経営計画書」の共通点」というお話です。

数字が意思決定に使われている
1つめは、数字が意思決定に使われているという点です。
経営計画書は、時間をかけてつくられることが多いもの。
それにもかかわらず、会社の意思決定に使われていないケースは珍しくありません。
銀行に提出するための資料としてつくられ、そのまま終わってしまうことが多いからです。
一方で、計画書を活かしている会社は、計画をつくって終わりにするのではなく、日頃から「予定と実績の差を定期的に確認する」といったことをおこなっています。
加えて、具体的な行動計画に落とし込むということも。
売上を伸ばすといっても、
- どの施策をおこなうのか
- 誰が担当するのか
- いつまでに実行するのか
ここまで明確になってはじめて、計画は現実の行動につながります。
予定と実績の差異の確認に加えて、行動計画の進捗状況まで確認ができると良いでしょう。
こうした積み重ねによって、計画が「ただの数字」ではなく、「意思決定の基準」になります。
「投資をおこなうべきか」、「採用を進めるべきか」、「借入をおこなうべきか」といった判断の場面で、計画の数字が軸になるのです。
計画は未来を正確に当てるためのものというよりは、意思決定の軸を持つためのものと考えることができます。
資金繰りまで落とし込まれている
2つめは、資金繰りまで落とし込まれているという点。
経営計画書というと、年次損益計画、月次損益計画、行動計画、企業概要、そして資金繰り予定表などをまとめたものになります。
計画をしっかりとつくり込んでいる会社は、損益計画と資金繰り予定表の整合が取れています。
損益とおカネの流れは別物。
売上や経費は「発生したタイミング」で記録されますが、入金や支払は「実際におカネが動くタイミング」で発生します。
このズレがあるため、損益計画だけでは資金の動きは見えてきません。
そのため、つくり込まれていない経営計画書では、損益と資金繰りの整合が取れていないケースが多く見られるのです。
結果として、会社にとっても使えるものにならず、銀行に提出した場合でも、計画書自体の信憑性を疑われてしまいます。
使える計画書は、損益と資金繰りの両方がつながった状態になっています。
ここまで落とし込まれてはじめて、現実の経営に活かせる計画になるのです。
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事業性融資とつながる「説明できる計画」になっている
3つめは、自社の説明ができる状態になっているという点です。
経営計画書は、単なる数字の資料ではありません。
自社がどんな会社で、どのように利益を生み出しているのかを整理するものでもあります。
事業性融資の考え方が広がる中で、これからは「会社の内容を説明できるかどうか」がより重要になります。
売上や利益の数字だけでなく、「どんな事業をおこなっていて」、「どこに強みがあり」、「今後どこを伸ばしていくのか」といった内容を経営者自身の言葉で説明できることが欠かせません。
また、「なぜこの売上になるのか」、「なぜこの利益水準なのか」、「なぜこのタイミングで借入が必要なのか」といった点についても同様です。
数字と内容の両方に一貫性があり、自分の言葉で語れる計画があることで、銀行との対話もスムーズになります。
結果として、計画的に準備ができている会社ほど、適切なタイミングでの融資につながりやすくなるのです。
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