資金繰り表をつくっていない会社は、実際かなり多いです。
「必要だとは思っているけど、手が回っていない」
「つくったほうがいいとは聞くけど、正直よく分からない」
一方で、つくっている会社もあります。
ただ、その多くは、融資を受ける際に銀行から依頼されて作成しているケース。
融資を受けるタイミングだけ作成しているので、結果的に、普段はあまり見ることがない。
資金繰り表は、過去の実績や現在の状況を見ながら、将来を予測し、
早めから対策を講じるための重要な資料です。
つくること自体に意味があるわけではありません。
今回は「資金繰り表は「つくるだけ」では、意味がない」というお話です。

なぜ資金繰り表は「使われない」のか!?
資金繰り表が活かされない理由はいくつかありますが、
よく見るのは「つくること」が目的になってしまっているという場合。
- 銀行に出すために作成する
- 言われたからとりあえず作成する
- 形式だけ整える
こうなってしまうと、資金繰り表を作成する目的が変わってしまいます。
そして、つくったあとに見ない。
もしくは、見ても判断には使わない。
これでは、正直あまり意味がありません。
資金繰り表を作成する目的は、「誰かに提出するため」ではなく、
「これからどうするかを考えるため」です。
ここがズレてしまうと、作成する意味が分からず、
結果的に「手間がかかる」「面倒」となってしまう可能性が高くなります。
本当に見るべきは「資金残高だけ」ではない
資金繰り表というと、1番下の「資金残高」に目がいきがちです。
資金残高は、会社の生命線である以上、至極当然のことといえます。
むしろ、ここがマイナスになれば会社は回りません。
ただ、資金残高だけを見ていても、次の判断にはつながりにくいのが現実です。
大事なのは、「なぜその残高になるのか」という流れも同時に確認すること。
例えば、
- 売上はあるのにおカネが増えていない
- 利益は出ているのに資金が減っている
こういった違和感に気づけるかどうか重要となるのです。
だからこそ、「入金」と「出金」だけでなく、
- 経常収支→本業の収支
- 設備収支→設備投資や売却に関連する収支
- 財務収支→借入や借入の返済に関する収支
といった区分けをすることが大切になります。
(日本政策金融公庫の資金繰り表を参考にするのも良いでしょう。)
資金残高は、あくまで「結果」。
その結果をつくっている「動き」を見ないと、次の一手は打てません。
資金繰り表は、単なる残高の確認ではなく、
「おカネの動きのクセ」を見るためにも重要な資料となります。
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資金繰り表は「融資のタイミング」を教えてくれる
私が資金繰り表を作成するのをおすすめしている理由は、早めに「いつ借りるか」を考えることができるからです。
よくあるのが、おカネが足りなくなってから融資を検討するケースですが、
こういったタイミングに陥ってからでは、「選択肢がない」ということも珍しくありません。
一方で、資金繰り表を作成していれば、「このままだと数ヶ月後に厳しくなりそうだ」といった予測が可能となります。
感覚などではなく、実際の数値から具体的なタイミングを把握し、行動ができるようになるのです。
また、いざ融資を受けようと思った際も、日頃から資金繰り表を作成する習慣があれば、
事前に銀行に提出し、説明することが可能となります。
依頼されて、なんとなく作成したモノではなく、
普段から作成している資金繰り表であれば、おのずと数字の精度も高くなるでしょう。
融資は、「困ったときに借りるもの」ではなく、
「借りられるときに借りておき、余裕をつくっておくもの」です。
この判断ができるかどうかは、資金繰り表を作成して、
将来の資金繰り予測ができているかどうかに大きく左右されます。
※過去の記事:銀行はここを見る!「返済力」が伝わる資金繰り表の作り方と確認点
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