手元資金は消費税分を意識することが大切

※画像はデモデータです。

【税理士・廣瀬充について】
廣瀬充のプロフィール
事務所ホームページ
facebook【地方在住税理士のライフログ】(友達申請をする際は、メッセージをお願いします。)
無料メルマガ登録者募集中

【仕事のご依頼】
税務顧問
個別コンサルティング
メール相談
クラウド会計コンサルティング
執筆のご依頼

【本の出版】
中小企業経営者のための融資超入門(Kindle本)

手元資金の健全性の判断材料として、平均月商(年商÷12)に対して、どのくらい保有しているのかを確認されることをおススメします。
基準が持つことで、必要な資金の目安が明確になり、
目標として設定しやすくなります。

ですが、この手元資金の計算の際に、「消費税分を含めない」という点に注意が必要です。
消費税分を含めて手元資金を計算をしていると、納税時に資金が足りなくなり、思わぬ資金不足を招く恐れがあります。

今回は「手元資金は消費税分を意識することが大切」というお話です。

目次

手元資金に消費税分を含めない

消費税は、基本的に「預かった消費税(仮受消費税)」から「支払った消費税(仮払消費)」を差し引いた金額を納税する仕組みです。

次のような例を見ていきましょう。

  • 売上:100万円(消費税込110万円)
  • 仕入:80万円(消費税込88万円)

この場合、預かった消費税は10万円、支払った消費税は8万円です。
したがって、差額の2万円が納税額となります。

ですが、この「消費税」、手元資金に預り金という状態で含まれています。
この「消費税」はあくまで預った資金であり、いずれ納税が必要となる分ということを意識することが大切になります。

毎月の数字を確認するタイミングで、「仮受消費税」-「仮払消費税」の差額を把握し、納税予定額を手元資金から除外して考える習慣をつけましょう。

なお、簡易課税で計算されている場合は、実際の仕入にかかわらず、みなし仕入率で納税額が計算されます。
具体的な計算方法は、税理士に確認をしてみることをおススメします。

消費税の納税資金は、融資の対象外

法人税は、利益から税金が計算されるので、
予想がしやすく、経営者の方もイメージがしやすいでしょう。

ですが、消費税は、前述した通り、利益とは別で考える必要があります。
消費税の納税負担は大きいので、事前に準備をしておくことが大切です。

また、消費税は、納税資金の融資対象外であることも忘れてはいけません。

納税資金の対象となるのは、法人税・法人住民税・法人事業税。
消費税は、あくまで預り金。
利益に対して課税される法人税等とは違い、消費税は預かっている分を納付するというものであるため、
融資の対象外とされています。

それゆえ、期末に消費税の納税額を聞いて、大慌てしないためにも、
消費税分を切り分けて、手元資金を管理することが不可欠です。

赤字でも消費税は発生する

消費税は、赤字でも発生する点も注意が必要です。
消費税は、「利益」ではなく「売上」に対して課税されます。

つまり、赤字だからといって消費税の納税が無いということにはならないのです。
特に、人件費の比率が高い業種などは注意が必要となります。

人件費となる給料や賃金、法定福利費には、消費税が課税されません。
(減価償却費・保険料なども消費税が課税されません。)
そのため、会計上は赤字でも、消費税の納税は発生するということが起こります。

かなり極端な例ですが、売上100万円・給料120万円の場合を見てみましょう。
(非課税売上などについては割愛します。)

会計上は、100万円から120万円を引いて▲20万円の赤字です。

消費税は、売上が100万円の場合、消費税は10%の10万円。
給料には消費税の課税されないため、消費税は0円です。
つまり、10万円から0円を引いた10万円が消費税の納税分となるのです。

これはかなり極端な例です。
ですが、実際に消費税の納税額を聞いて、慌てることは珍しくありません。
日頃から数字を確認して、実際の手元資金を明確にしておくことが大切です。

【税理士・廣瀬充について】
廣瀬充のプロフィール
事務所ホームページ
facebook【地方在住税理士のライフログ】(友達申請をする際は、メッセージをお願いします。)
無料メルマガ登録者募集中

まとめ

今回は「手元資金は消費税分を意識することが大切」というお話でした。

手元資金は平均月商などと比較をして、明確な基準を作ったうえで、
目標を設定することをおススメします。

注意点して、手元資金に消費税の納税分を含めないということ。
消費税は、あくまで預り金。
これを手元資金に含めて考えてしまうと、資金繰り管理に大きな影響を与えることとなります。

毎月の数字を確認するタイミングで、消費税納税分の金額を把握することをおススメします。

【仕事のご依頼】
税務顧問
個別コンサルティング
メール相談
クラウド会計コンサルティング
執筆のご依頼

【本の出版】
中小企業経営者のための融資超入門(Kindle本)


【ログ帳】
昨日は、朝にブログを更新。
その後は、オフ。
家族で外出をしました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

税理士
銀行融資診断士
元経理マン

融資・クラウド会計に強い地方在住税理士。

大分県由布市在住。
1988年10月1日生まれ。
ブログ毎日発信中。
筋トレとウォーキングが日課。

一般企業で経理職を経験後、税理士事務所に転職。在職中に税理士試験に合格し、2024年10月1日独立。

税務・経理に関するサポートはもちろん、融資・資金繰りのサポートも積極的におこなう税理士。

妻と5人の子供がいる賑やかな家族。

詳しくはプロフィール

目次