運転資金を理解する必要性

運転資金は、会社の営業活動において必要な資金です。
これを理解し、把握することが会社の資金繰り管理をするうえで重要なポイントになります。

今回は「運転資金を理解する必要性」というお話です。

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目次

運転資金とは!?

運転資金とは、会社が日常の営業活動をするうえで、常時必要となる資金のことをいいます。

  • 商品や材料の仕入
  • 外注費
  • 給与など

これらは、売上金の入金があるまでに、支払が先行することになるため、
一定の手元資金がなければ、支払をすることができません。

この売上金の入金までの間に、会社が営業活動をおこなうために必要な資金を運転資金といいます。

売掛金の回収までに時間がかかる業種や、仕入代金の支払を先払いする事業は、
特にこの運転資金が重要となります。

経常運転資金の計算方法

経常運転資金の計算方法は以下となります。

経常運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務

  • 売上債権→売掛金、受取手形など
  • 棚卸資産→商品、製品、材料など
  • 仕入債務→買掛金、支払手形など

もう1つの計算式は、回転期間を計算することで求めることができます。

経常運転資金=平均月商×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-仕入債務回転期間)

  • 平均月商→年商÷12
  • 売上債権回転期間→売上債権÷月商
  • 棚卸資産回転期間→棚卸資産÷月商
  • 仕入債務回転期間→仕入債務÷月商

2つの計算式は、最終的に同じ金額となります。
重要なのは回転期間を把握することにあります。

  • 売上債権回転期間が長い→入金が遅い→回収条件の見直しが必要の可能性
  • 棚卸資産回転期間が長い→在庫過多の可能性
  • 仕入債務回転期間が短い→支払が早い→支払条件の交渉余地がある可能性

これらは会社の資金繰りに大きな影響を与えるポイントになります。

日本政策金融公庫の小企業の経営指標調査で業種別の平均値が出ているので、
自社と比較してみることをおススメします。

経常運転資金は「変動する」ことを理解する

ここまで経常運転資金の説明をしてきました。
この経常運転資金の注意点は「変動する」ということです。

以下の4つの要因で経常運転資金が変動します。

  • 売上の増減
  • 売上債権の増減
  • 棚卸資産の増減
  • 仕入債務の増減

売上の増減

1つめは「売上の増減」です。

売上が増加すればそれに伴い、仕入も増加します。
仕入が増加すれば、在庫も増える傾向になります。
その逆も然りです。

結果的に必要な経常運転資金も増減することになります。

売上債権の増減

売掛金の回収サイトが延びたり、売掛金の残高が増加すると、資金の入金が遅くなり、
運転資金を圧迫する要因となります。

棚卸資産の増減

在庫を多く持てば、仕入に使った資金が回収されるまでの期間が長くなります。
在庫の回転が遅くなるほど、資金が寝てしまう要因となります。

仕入債務の増減

買掛金の支払サイトが短くなったり、仕入債務が減少すると、資金が出ていくスピードが早くなり、
結果的に必要な運転資金が増える要因となります。

これらは、経常運転資金の計算で利用した回転期間を確認することで、変化を早めに掴むことができます。

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まとめ

今回は「運転資金を理解する必要性」というお話でした。

運転資金を理解することは非常に重要です。
売上が増加しているのに、手元に資金がないというのは典型的な例といえます。

また、資金繰りを良くするためにも、
定期的に回転期間を把握することをおススメします。


【ログ帳】
昨日は、朝にブログを更新。
その後は、税理士業を。
夕方からKindleの執筆と娘の歯医者へ。

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この記事を書いた人

税理士
銀行融資診断士
元経理マン

融資・クラウド会計に強い地方在住税理士。

大分県由布市在住。
1988年10月1日生まれ。
ブログ毎日発信中。
筋トレとウォーキングが日課。

一般企業で経理職を経験後、税理士事務所に転職。在職中に税理士試験に合格し、2024年10月1日独立。

税務・経理に関するサポートはもちろん、融資・資金繰りのサポートも積極的におこなう税理士。

妻と5人の子供がいる賑やかな家族。

詳しくはプロフィール

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