借入をすると「なるべき早く返済したい」と考えられる方も多いかと。
ですが、借入は資金調達のための有効な手段であり、決して悪いことではないことを認識しておきましょう。
借入を減らすことよりも、現預金を増やすことが会社経営をするうえで重要です。
手元の資金を増やし、余裕を持って経営をすることが何より大切と考えます。
今回は「借入を減らすことより、現預金を増やすことを意識する」というお話です。
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資金繰りの安定が最優先
会社が安定した経営を維持するためには、資金繰りが安定していることが必要不可欠です。
経済環境は常に変化し、予測不能なリスクが多く存在します。
東京商工リサーチの2024年「倒産企業の財務データ分析」調査によると倒産した会社の赤字倒産率は66.2%。
逆を言えば、33.8%の会社は黒字倒産となっているのです。
30%以上の会社は利益が出ているのに、資金繰りの問題で倒産を余儀なくされています。
このことからも、資金繰りの安定が非常に重要なことが分かります。
資金繰りが不安定になる要因は様々です。
ですが、根本的な原因は「借入」ではないことを意識しましょう。
借入は負債になりますが、同時に、その分の現預金という資産を増やす行為でもあります。
重要なのは、「資金管理」にあるのです。
返済のみを意識するのではなく、手元の資金とのバランスをしっかりと意識することが大切です。
借入は選択肢を増やす!?
借入をすることは、前述したように手元の資金を増やす行為でもあります。
手元の資金が増えれば、会社経営の選択肢を増やすことは間違いありません。
投資の機会や経営戦略の幅を広げるためには、手元の資金が厚いことが必要になります。
手元の資金は急激に減ることはあっても、増えることは中々無いのが現実です。
借入は、手元の余裕資金を作る有効な手段なのです。
借入を減らすという行為は、同時に手元の資金を減らすことでもあります。
また、借入を減らし続ければ、銀行との取引を減らすことにもなるでしょう。
そうなれば、将来的に融資を受けにくくなる可能性が出てきます。
経営は長期的な視点が必要になります。
必然的に銀行との関係性も長期的な視点を持つことが大切と考えます。
関係性が無くなれば、必要な資金を調達する手段も無くなります。
急にお金が必要になったからといって、急に融資を受けることは難しいのです。
それだけ日頃からの関係性は重要ということです。
目指すべきは実質無借金経営
借入を減らすこと自体を目的にするのではなく、手元の資金を増やすことを優先し、「実質無借金経営」になることを目指しましょう。
「実質無借金経営」つまり、借入よりも手元の資金が多く、いつでも返済ができる状態を指します。
つまり、形式的には借入があるものの、実質的には借入がないのと同じような財務状況であるということです。
銀行との取引を継続することで、関係性を維持することができます。
また、銀行からも「財務健全な会社」という印象を持たれるでしょう。
実質無借金経営のメリットは、これだけではありません。
借入よりも、銀行への預金が多い状態であれば、
会社が銀行に資金を貸し付けている状態であることになります。
そうなれば、将来的な融資の交渉も有利になることは言うまでもありません。
手元の資金が多いことは、大きな武器です。
借入を減らし、資金も減らすのではなく、
資金管理をしながら、適切なタイミングで借入をして、資金を増やすことを意識することが大切なのです。
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まとめ
今回は「借入を減らすことより、現預金を増やすことを意識する」というお話でした。
「借入」=「借金」という考え方になると「早く返済しないと」という意識になってしまいます。
会社経営は長期的な視点が重要です。
長期的な経営のために、手元の資金を増やすことに意識を向けましょう。
手元に資金が潤沢にあれば、返済することに気負う必要はありませんから。
【ログ帳】
昨日は、朝にウォーキングとブログを更新。
その後は、Kindle本の執筆とお客様と打ち合わせを。
夕方から娘のスイミングへ行きました。