資金繰りについて、「なんとなく不安」「大丈夫な気もするけど、確信が持てない」といった状態の会社は少なくないのではと。
預金残高は確認しているし、通帳も見ている。
それでも、本当に資金繰りを見ていると言えるのか。
少し立ち止まって考えてみる必要があります。
今回は「「資金繰りを見ているつもり」の落とし穴」というお話です。

残高を見ているだけでは「過去」を見ているに過ぎない
通帳や預金残高を確認することは大切です。
ただ、そこにある数字はすべて「すでに起こった結果」であり、過去のもの。
入金や支払などといった取引の積み重ねが、今の残高となっています。
つまり、残高を見ているだけでは、これから先に何が起こるかは分からないのです。
当たり前のことですが、現在、手元資金に余裕があったとしても、来月に大きな支払いがあれば預金残高は一気に減ります。
それでも残高だけを見ていると、「まだ大丈夫」と感じてしまう。
まだ、来月のことであれば、それなりに把握はしやすいでしょう。
これが数か月後、半年後…となれば話は別です。
頭の中だけでは、予測が難しくなります。
だからこそ、しっかりとした資金繰り管理が必要となるのです。
資金繰りは本来、「過去」ではなく「これからどうするか」を見るためのもの。
とはいえ、先々の予測をしていくのは、そう簡単なことではありません。
入金予定や出金予定、季節的な出金、年1の出金など、少しずつ把握していくことが大切となります。
少しずつ、かつ、定期的におこなうことで、予測の精度が高まり、
より効果を感じることができるようになるのです。
「なんとなく大丈夫」が一番危ない
資金繰りが厳しくなる会社は、突然悪くなるわけではありません。
じわじわと崩れていきます。
売上は上がっているし、利益も出ているけれど、おカネが足りなくなる。
この原因の多くは、入金と支払のタイミングのズレです。
売上は計上されていても、入金は先。
一方で、支払は先にやってきます。
このズレを見ていないと、気づいたときには資金が厳しくなっています。
このズレは、損益計算書だけを見ていも把握することができません。
「おカネの流れ」を見て、初めて確認できるようになるのです。
おカネの流れが把握できるようになれば、行動にも変化が出てきます。
「売上増加であれば、増加運転資金の融資を受ける」、「利益が出て、納税が発生するのであれば、納税資金を借りる」といったことが可能となります。
増加運転資金や納税資金の融資は、銀行からしても前向きな融資。
だからこそ、積極的に活用をしていきたいものです。
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資金繰りは「選択肢」をつくる
資金繰りでやるべきことは非常にシンプル。
過去の実績を把握し、未来の入出金を並べること。
いつ入ってきて、いつ出ていくのか。
その結果、残高がどうなるのか。
これが見えるだけで、「このままだと少し厳しい」「今のうちに動いておこう」と判断できるようになります。
そして、この「早く気づけるかどうか」が、そのまま経営の余裕につながります。
分かってはいても、実践をしている会社は意外と少ないもの。
だからこそ、差が付きやすい部分でもあるのです。
おカネは、困ったときには借りにくく、余裕があるときに借りやすいもの。
資金繰りを見ている会社は、借りられる状態を維持しやすく、行動も早くなります。
結果として、資金調達の選択肢を持ち続けることができるのです。
資金繰りは、単におカネを管理することだけではなく、
会社の選択肢を広げるための重要な手段となります。
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