事業の目標は何を基準にするべきか!?:売上・利益・現預金

※目標までの道筋を考えてみる

事業を継続していくうえで、目標を必要不可欠です。

「売上●●万円」
「利益●●万円」
「従業員●●人」など、経営者の方は、様々な目標をお持ちかと思います。

その目標となる数値ですが、何を基準にしていくのが良いのでしょうか!?

  • 売上
  • 利益
  • 現預金

私は「現預金」を基準にすることをおススメします。

今回は「事業の目標は何を基準にするべきか!?:売上・利益・現預金」というお話です。

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目次

【売上】を目標とする場合

1つ目は「【売上】を目標とする場合」です。

「●●万円」など、
売上を目標にされている方は非常に多いでしょう。
何より基準にしやすいというメリットがあります。

売上は事業の規模を示す1つの指標とも言えます。
会社の成長を実感しやすいのです。

ですが、これだけでは売上規模しか把握することができません。

損益計算書を見ると分かりますが、売上は損益計算書の1番上の項目です。
そこから、「売上原価」や「販売費及び一般管理費」などが差し引かれ最終的な「利益」が出てきます。
税金もこの利益を基準にして計算がされます。

そのため、売上を目標の基準にしてしまうと、「利益」はもちろんのこと、その後の資金繰りの把握も難しくなるのです。
これは、事業を経営するうえで非常にリスクがあるといえます。

【利益】を目標とする場合

2つ目は「【利益】を目標とする場合」です。

「利益」を目標にされている方も多いでしょう。
ですが、利益と言っても損益計算書に記載されている利益は1つではありません。
以下の5つに区分されます。

  • 売上総利益
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 税引前当期純利益
  • 税引後当期純利益

「売上総利益」は、いわゆる「粗利」です。
「売上高」-「売上原価」で計算されます。

「営業利益」は、会社の本業での儲けを表す利益です。
「売上総利益」-「販売費及び一般管理費」で計算されます。

「経常利益」は、会社全体の経常的な活動による利益を表す場所です。
「営業利益」+「営業外収益」-「営業外費用」で計算されます。

「税引前当期純利益」は、「経常利益」に臨時的な収益である「特別利益」を加え、臨時的な損失である「特別損失」を差し引いたもの。
「税引後当期純利益」は、「税引前当期純利益」から「法人税等」を差し引いたものになります。

1つの利益だけでなく、1つ1つの利益を確認することが大切です。
「利益」は、事業の収益性を示す重要な指標です。
融資を受ける際も、重要なポイントになります。
収益力が無ければ、返済ができませんから。

しっかりとした利益を目標を作れば、過度な節税をしなくなるというメリットもあります。
ですが、「利益」だけに注目していも、会社の財務状況を把握できません。

現預金を目標とする場合

3つ目は「【現預金】を目標とする場合」です。
私がおススメする基準です。

1つ目の理由として、「イメージしやすい」ことが挙げられます。

「どのくらい増えたのか?」または「減ったのか?」。
瞬時に確認することができます。

これが意外と重要なのです。
「売上」や「利益」を目標にするのも良いですが、これらは「損益計算書」の項目です。
損益計算書の項目ばかり見ても会社の財務状況を把握することはできません。

会社の財務状況を確認するには「貸借対照表」を確認する必要があります。
ですが、「貸借対照表」は分かりづらいからという理由で、敬遠されがちなのです。
「現預金」を目標にしていれば、自然と「貸借対照表」に目がいくというメリットがあります。

また、現預金が増減した理由として、その他の数字に着目しやすくなるのです。

2つ目の理由は、「現預金は会社の生命線」だからです。

利益が出ている会社でも倒産する可能性があります。
いわゆる「黒字倒産」です。
利益ばかりに注目していも会社は守れません。

その点、「現預金」を目標の基準にしていれば、経営するために必要な「現預金」を常に把握しているので事前に対策を練りやすいでしょう。
「現預金」は、最低でも平均月商(年商÷12)の2か月分は保有しておきたいものです。
目標は6か月分を目指すことをおススメします。

3つ目の理由は、「計画を立てやすい」からです。

現預金を目標の基準にしておくと、計画を立てやすくなります。
1年後に平均月商の3か月分を保有することを目標にした場合、
そのために必要な「利益」→「固定費」→「粗利」という風に逆算することができます。
また、融資を受けるタイミングなど借入計画も練りやすくなります。

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まとめ

今回は「事業の目標は何を基準にするべきか!?:売上・利益・現預金」というお話でした。

  • イメージしやすい
  • 現預金は会社の生命線
  • 計画を立てやすい

以上のことから、現預金を目標の基準にすることをおススメします。


【ログ帳】
昨日は、朝にブログを更新。
その後は、税理士業を。
午後から、Kindleの執筆をしました。

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