融資金額は明確に。~いくら必要なのかは自分で把握する~

融資を受ける際には、資金使途(資金の使い道)が重要です。
それに伴って融資金額、つまり「いくら必要なのか?」も非常に大事になります。

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融資を受ける際は、いくら必要なのか?いくら借りれそうなのか?を把握しておくようにしましょう。
今回は、「融資金額は明確に。」というお話です。

目次

融資金額

資金使途と同様、融資金額は必ず聞かれます。
「いくら必要ですか?」と。

ただ、ここで「いくら借りれますか?」とは聞かないようにしましょう。
そもそも、いくら借りれるか?は会社の信用力や財務状況など総合的に判断してから考えられます。
何より必要な金額が分からないのに「融資をして欲しい」というのもおかしな話です。

「いくら借りれるのか?」ではなく「いくら必要なのか?」を明確にする必要があるのです。
そのためにも経営計画をしっかりと立てる必要があります。
経営計画を立てることで自身の必要な資金はもちろんですが、将来の予測を立てることができます。
融資の相談の際にも交渉を進めやすくなるのです。

とはいっても目安は欲しいですよね。
経常運転資金であれば「売上債権」+「棚卸資産」-「仕入債務」で算出することができます。

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借入余力を知る

次に借入余力についてです。
冒頭で出てきた「いくら借りれるのか?」の目安を確認しましょう。

まず重要になってくるのが「債務償還年数」です。
「債務償還年数」は、(借入金-運転資金)÷(経常利益+減価償却費-法人税等)で算出されます。
一般的に10年以内であることが必要です。
10年以内であれば借入余力があると判断できます。

次にこれを金額で算出するには、(経常利益+減価償却費-法人税等)×10年-借入金残高で計算します。
以下の例で見ていきましょう。


借入金 500万円
経常利益 100万円
減価償却費 30万円
法人税等 20万円

(100万円+30万円-20万円)×10年-500万円=600万円という数字が出てきます。
これが借入余力の目安になるのです。
計算は難しいものではないので、数字を当てはめて算出してみましょう。

まとめ

今回は、「融資金額は明確に。」というお話でした。
融資を申し込む際に、「いくら必要なのか?」を事前に確認しておく必要があります。
目安も大事ですが、1番大事なのは計画です。
経理の基盤を作り、知識をつければ、計画も立てやすくなります。


【編集後記】
昨日は、夕飯にそうめんを。
2歳の末っ子も、一生懸命に麺をすすっていました。
残暑が続くのでさっぱりとしたそうめんが落ち着きます。

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